岩谷堂箪笥とは

現在の奥州市江刺区の岩谷堂は、平安末期に平泉文化を築いた奥州藤原氏の初代・清衡が、平泉に移る以前、約三十年にわたって本拠地とした地で、古くから木工や鋳金の伝統があった。

箪笥の製造は江戸中期の天明(1780年台)、当時の岩谷堂城主が家臣に木工家具の製造と商品化を研究させたことに始まる。

明治に入り需要が高まると、欅や桐の良材に拭き漆塗りや木地呂塗りで鮮やかに木目を活かした塗りと、手打ちで浮き彫りにした手の込んだ優美な金具が人気を博し、東北各地に広く流通した。

現在もその伝統を受け継ぎ、生産が続けられています。

収納家具としてはもちろんですが、欅の木目を美しく引き出す漆、南部鉄の豪華な金具 、リビングなどでインテリアの主役として使いたくなる家具です。

従来の箪笥の型を守りつつ、現代生活にも柔軟に対応する新しいデザインも積極的に取り入れており、種類・サイズも豊富に取り揃えるよう努力しております。


岩谷堂箪笥の歴史

江戸時代の三大飢饉においてもっとも被害が大きかったのが天明の大飢饉、全国各地では一揆などの暴動が発生しました。飢饉の惨状を目の当たりにした、岩谷堂城主岩城村将が米だけにたよる経済から脱皮しようと、家臣の一人に箪笥の製作、塗装の研究、車付き箪笥を作らせたのが始まりと言われています。その後、文政年間(1820年前後)には徳兵衛という鍛冶職人が鉄製の彫金金具を考案したという、これが原型となり岩谷堂箪笥の技術が現代に引き継がれています。


【岩谷堂箪笥 材】

木地づくりは、箪笥の生命ともいわれ、いまだに一人の職人が木取りからはじまり、一貫した手作り作業だけで、あの重厚な形状を作り上げていきます。岩谷堂箪笥に使われる材料は主に欅・桐などで表面には欅の突板、引き出し内部には桐の無垢板を使用。伝統の技術と厳選された材料によって作られた岩谷堂箪笥は現代のライフスタイルに合った家具です。


【岩谷堂箪笥 塗装】

漆のことを英語で「ジャパン」というように、漆塗りは日本が世界に誇る塗装法であり、中でも岩手県は古くから漆塗装が盛んでした。岩谷堂箪笥は、生漆を「いたやもみじ」の木でつくった特殊なヘラで塗っては拭くという作業を7~8回も繰り返して木目の美しさを強調する「拭き漆」の技法で仕上げたものです。この工程だけでも実に10日以上も費やす工法が、いまも頑固に守られているわけです。呂塗りになると20~30回も漆が重ね塗りされ、そのツヤ、強度、光沢は、まさに本物と呼ぶにふさわしい風格。時を経るにしたがって、独特の風合いが醸しだされるのも、高度な漆塗りの技術の裏付けといえます。


【岩谷堂箪笥 金具】

岩谷堂箪笥に使われている金具は、伝統技法による独特の手打ち金具と南部鉄による鋳物金具があります。前者は銅板から何十種類もの鏨で絵柄を打ち出したもので、その重厚で華やいだ装飾性は、岩谷堂箪笥最大の特徴といえ、その技術は現代の金具職人に受け継がれています。そもそも南部鉄金具を作る鋳造技術は、800年の歴史を誇り、平安時代の末期に藤原清衡が近江の国から鋳物師を招いて鋳造を始めたのが起源といわれ、その技術は今も国内はおろか世界の国々からも高い評価を受けています。



時代に左右されることないデザイン

堅牢さと重厚さの中にも、華麗な繊細さを秘めた岩谷堂箪笥それは現代の住空間の中でも、強烈な存在感を保っています。

職人が木取りから一貫して行う木地造り。

800年とも言われる歴史を誇る南部鉄の金具。

深くやわらかな漆の光沢・・・・

和洋どんな空間の中でも、不思議な調和が生まれるのも、これら全ても工程に本物の技と心が息づいているからなのです。

そして使いこなしには、単なる家具をはるかに超えたうるおいをある楽しさが秘められています。

世界でたった一つのオリジナル品をオーダーできるのも、岩谷堂箪笥ならではの贅沢です。

岩谷堂箪笥の愛用者は感性豊かな方、暮らしの質を大切にする方が多いです。

三世代・四世代にわたってご愛用いただける家具です。

岩谷堂箪笥は一人一人のお客様に合わせて製作しています。